AOKIホールディングスが展開する、3つの事業の成長戦略や最新の取り組みをご紹介します。

ファッション事業

現行事業モデルからの転換・刷新

店舗施策 売場効率の改善とORIHICA未出店地域への出店強化

商品施策 ウェルネス・スポーツウェア市場への進出とコラボ先の拡大

DX施策   AI技術の活用によるEC強化と店舗業務の平準化の推進

2026年度 戦略目標

( )内は2023年度実績

ショッピングセンター内
立地店舗比率

28

 (22.7%)

売場販売効率
(坪当たり粗利益高)

68万円

 (65万円)

 ファッション事業では、店舗、商品、DXなど、各領域の重点施策を策定し「現行事業モデルからの転換・刷新」を中期経営計画の基本戦略とします。まず店舗施策としては、売場効率の改善とORIHICA未出店地域への出店強化、AOKIではショッピングセンターやGMSへの打ち替えなど、集客効率の高い場所へのリロケーションを推進します。次に、商品施策としては、ウェルネス・スポーツウェア市場への進出とコラボ先の拡大をテーマに、レディース・カジュアル商品の売上構成の拡大と、ビジネス×スポーツなどの新規アイテムの開発を目指します。そしてDX施策としては、AI技術の活用やEC強化、RFIDの活用など業務効率の改善を推進していきます。
 「既存事業モデルの見直しを図り、次の成長に向けた取り組みの足掛かりをつくること」に注力したこの2年間で事業課題が明確になりました。2024年度は、“LIFE&WORK STYLEのAOKI・ORIHICA”の実現に向けた選択と集中を実施し、改革・成長を加速していきます。

事業トピックス

幅広いシーンで着用できる新商品を発売

 AOKIでは、パジャマスーツ®シリーズから、疲労回復効果が見込める「パジャマスーツ®リカバリー」を2024年2月に発売しました。本商品には、身体から発する遠赤外線エネルギーを吸収・輻射することで血行促進、ハリ・コリの軽減、疲労回復効果が期待できる特殊な高濃度セラミック練りこみ糸を使用した生地を用いています。また、コロナ禍でウェルネスやアスレジャーへの興味関心が高まったことを受け、ビジネスシーンでも着用可能なアイテムとして、AOKIの強みを活かしたスポーツミックススタイル「スポーティーカジュアル」を2024年3月から展開。パジャマスーツ®との相性を計算して企画した本商品は、コーディネート次第で、ビジネスからカジュアルまで幅広いシーンで着用できます。

エンターテイメント事業

店舗モデルの進化と客層拡大

 全事業出店コスト低減と投資効率向上

 不採算店舗については、基準に従い統合・整理を実施

2026年度 快活CLUB戦略目標

( )内は2023年度実績

都市型店舗
稼働率

60

(50.2%)

都市型店舗
比率

21

(8.9%)

都市型店舗
女性客比率

35

(25.0%)

 当事業では、中期経営計画で掲げた出店コスト低減・投資効率向上と不採算店舗の撤退を着実に実施していきます。そのうえで、近年の物価高騰・労働力不足に対し、DX化による生産性向上などを推進して、人的資本を効率化していきます。個別の事業では、快活CLUBにおいて、新たな駅前型店舗モデルの開発と大都市圏の主要駅前への出店、郊外はショッピングモール型店舗モデルの開発を行い、幅広い客層の獲得を目指すとともに、海外展開も視野に入れていきます。
 コート・ダジュールでは、カラオケ店利用シーンの変化に対応し、ルームサイズの適正化や客層・用途を限定しない内装・設備への改善など、店舗運営の効率化を推進。また、コンセプトの見直しおよび商品開発の強化などによって差別化を図ります。FiT24は、幅広い層からの支持獲得と業界内での差別化を目指して、初級者から中上級者の属性ごとにトレーニングエリアやマシンを分けることにより、同一店舗内でも共存し習慣化できる店舗モデルの開発を推進します。

事業トピックス

快活CLUBの新コンセプト店舗をオープン

 2024年7月、快活CLUBは、「スキマ時間のKEY PLACE」をコンセプトにした渋谷センター街店をオープンしました。同店舗は、客層拡大による事業成長を目指す快活CLUBにおいて、渋谷区内初出店と同時に、“モノ・コト消費からトキ消費への変化”を捉えた新コンセプト店舗です。
 これまで快活CLUBでは、一日の余暇時間をゆっくり過ごされる方を主たる客層としてサービスを展開してきましたが、さらなる客層拡大に向け新たな価値創造を進めるなかで“スキマ時間”に着目しました。スキマ時間は、オンラインツールの普及やテクノロジーの進化、コロナ禍を経た生活様式の変化などのさまざまな要因によって、使い方や過ごし方に変化が生まれています。快活CLUBの繁華街立地店舗においてもその変化が見受けられ、鍵付き完全個室ではビジネスパーソンによる日中の利用が拡大しています。
 こうした背景を踏まえて、スキマ時間を過ごす場所のリサーチを行い、渋谷センター街店では、幅広い客層に利用されているカフェをベンチマークとして、ロゴマークや店舗内外装の意匠、設備などを刷新しました。また、通常のカフェと比べ、鍵付き完全個室とコミックや雑誌を備えた解放感のあるラウンジを時間単位で利用できることに加え、24時間営業という強みを活かして、新たな需要を創造していきます。
 快活CLUBでは、同コンセプト店舗を2024年度以降の3年間で約60店舗出店する計画で、今後もトキ消費の価値向上に資する「スキマ時間のKEY PLACE」を拡大して、豊かなライフスタイルへの貢献を目指します。

アニヴェルセル・ブライダル事業

実店舗運営に加えてブランドビジネスへ派生

 既存店投資精微化・効率化による損益改善

 設備投資を伴わない受託事業へのトライアル

2026年度 戦略目標

( )内は2023年度実績

非ウェディング
売上比率

7

(2.6%)

 ブライダル事業では、2023年9月にリニューアルオープンした表参道店において、より市場ニーズにフィットした結婚式を追求し、みなとみらい横浜店では、2024年9月に稼働率向上のためにバンケットやエントランスホールの改装を実施しました。また、他の既存8店舗でも、エリアや店舗の特性に合わせた適正投資による市場シェア向上・売上拡大と、オペレーションのさらなる標準化を推進し、経営効率を改善していきます。2023年には、部署・店舗横断で「感情が揺さぶられるいい結婚式プロジェクト」を発足しました。今後もお客様にとって本当にいい結婚式を徹底的に追求し、体現していきます。一方、アニヴェルセルの認知度と好立地施設を活かし、新たにブランドビジネスへ派生させていきます。ハイブランドとのコラボレーションや企業の会議、展示会、イベントなどのMICEプロモーション強化、培ったブライダルのノウハウを活用したビジネス展開などを推進し、新たな収益源へと成長させていきます。

事業トピックス

「アニヴェルセル 表参道」リニューアルオープン

 2023年9月、「アニヴェルセル 表参道」は開業25周年を記念して、“TOKI MAKE (トキメイク) -大切な人との時をつくる記念日の館-”をコンセプトにリニューアルオープンしました。結婚式はもちろん、ルーフトップレストランやカフェ、フラワーショップを展開するほか、“記念日の館”にふさわしい価値を提供するため、グローバルラグジュアリージュエラーであるティファニーの新店「ティファニー表参道」もオープンしました。
 また、このリニューアルに伴って、MICE事業をさらに強化し、イベントやパーティ利用に適した設備・プランに刷新。ウェディング以外での利用シーンを想定し、設備や什器などをそろえることで、企業の歓送迎会や表彰式、アパレル・化粧品メーカーなどの展示会・ポップアップストアなど、さまざまな用途で利用可能となりました。
さらに、25年の歴史がある「アニヴェルセルカフェ 表参道」も全面改装・コンテンツ拡充・メニューのブラッシュアップを経て、生まれ変わりました。こだわり抜いたコーヒーに特化したコーヒースタンド、上質なスイーツを提供するスイーツショップも展開し、利用スタイルもフルサービス、セルフサービス、テイクアウトから選べるようになりました。